機会があって2008年発売のNikon D60というカメラを借りることになり、(だいたい)10年前のデジタル一眼レフってどんな感じだろうかと気になったのでしばらく使ってみることにしました。
Nikon D60というカメラ
D60が発売されたのは2008年。オバマが大統領に当選した年で、日本では洞爺湖サミットが開催されました。
そんな2008年、D60は(当時の)世界最小を謳って発売されました。同年にはペンタックスもK-mというカメラを「世界最小」というキャッチフレーズで発売しています。そういうのが流行っていたんでしょうね。
外観
持ってみると確かに小さいです。普段フルサイズのK-1を持っているせいもありますが、今見ても一眼レフの中ではかなり小さい方だと思います。
しかし、小さいからといって握りにくいということはありません。むしろグリップはよくできていてホールドしやすいものだと思います。
機能
10年前のカメラということで、センサーやらAFやらといった機械的なところが気になります。確かに最近のカメラに比べれば見劣りはしますが、普通に使うなら何も問題ありません。
撮像センサーはAPS-Cサイズ、CCDの1020万画素、AFポイントは3つ。今じゃエントリー向けの機種でも2400万画素ぐらいありますが、いざ使ってみると1020万画素でも十分でした。AFポイントも、AF黎明期みたいに中央一点以外はおまけというわけでもなく、3つのうちどれを使ってもちゃんとピントを合わせてくれました。
もちろん登山をして三脚立てて風景を撮るだとか、夜の暗闇の中で素早く動く野生動物を撮るとか、そういうハードな状況で使うには向いていないカメラだと思いますが、そもそもそういう層をターゲットにしたカメラではありません。普通に持ち出して気軽に撮影するならまだまだ使えます。
なお、一緒に借りたレンズは「AF-S DX NIKKOR 18-55mm f/3.5-5.6G VR」というレンズ。手ぶれ補正付きの標準ズームです。
スペックはさておき、カメラやレンズを知るには作例を見るのが一番です。上記レンズとのセットでしばらく使ってみました。
作例
この日は今出川通を東に向かい、哲学の道を歩くことにしました。
キットレンズの「AF-S DX NIKKOR 18-55mm f/3.5-5.6G VR」はだいぶ寄って撮ることができるので便利です。円形絞りでボケも良好。 赤が飽和しそうになるところはCCDセンサーらしいところでしょうか。
哲学の道はいつ行っても猫がたくさんいます。D60のAFは割とのんびりですが、猫くらいなら十分撮れます。
しばらく膝に乗って解放してくれなかったこの猫。地元の子供達に「はてな」という名前で呼ばれていました。
こちらはその「はてな」の子で「しろ」だそう。
近〜中景が得意?
上述のようにキットレンズがだいぶ寄れることもあり、近〜中景では十分な画質を見せてくれました。
時折気になったのは広角側や遠景で像がゆるくなることです。こちらはレンズの問題かもしれません。 例えば下の2枚は、等倍に拡大すると寄って撮った画に比べていくぶんゆるい写りをしているように見えます。
使ってみて
普通に使えてしまいました。もちろん10年の差は大きく、高感度がいくらでも使えるようになったことやAFの高速化など進化した部分もたくさんあります。ただ、今でもフルマニュアルのフィルムカメラでも写真を撮れるように、高感度やAFはあくまで補助的な要素に過ぎません。むしろ、日常で常に傍らに置くカメラとしては気負わずに使えるD60くらいがいいのかもしれません。35mmとか40mmくらいの小さい単焦点レンズを付けても遊べるな・・・とよからぬ想像もしてしまいますが。
今回使ったカメラ・レンズ
- 出版社/メーカー: ニコン
- 発売日: 2008/02/22
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Nikon 標準ズームレンズ AF-S DX NIKKOR 18-55mm f/3.5-5.6G VR ニコンDXフォーマット専用
- 出版社/メーカー: ニコン
- 発売日: 2008/02/22
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